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2019.12.06

【開催告知】「大阪大学Society 5.0実現化研究拠点支援事業:ライフデザインイノベーション研究拠点・グランドチャレンジ研究」企画講演(12月17日開催)

■開催趣旨
現在、大阪体育大学では、全学的なプロジェクト研究として「運動能力向上と傷害・転倒予防を目指した下肢伸筋群伸張性制御能力の定量化」について取り組んでいます。当該プロジェクトは、2018年度から、本学が包括連携協定(*1)を締結する大阪大学大学院医学系研究科も参画する「大阪大学Society 5.0(*2)実現化研究拠点支援事業:ライフデザインイノベーション研究拠点・グランドチャレンジ研究」にも採択され、本学の次代を拓くパイロット研究実践事業です。
今回は、同プロジェクト研究への知見供与や助言もいただき、「エキセントリック運動」や「筋損傷」研究の世界的権威でもあるエディスコーワン大学 運動健康科学部教授の野坂和則(のさかかずのり)先生をお招きし、世界最先端の研究と実践の知見をご講話いただきます。
*1:締結日:2016年3月14日
*2:Society 5.0 とは・・・
                         IoTビッグデータ、ロボット技術、人工知能等のイノベーションを産業や社会生活に活用し、人々が活力に満ちた質の高い生活を実感できる社会

■開催概要
タイトル:「ゆーっくり座れば、一生歩ける!?」
講  師:野坂 和則(エディスコーワン大学 医科学・健康科学部 運動スポーツ科学 教授)
主  催:大阪体育大学
主  管:大阪体育大学スポーツ局
日  時:2019年12月17日(火)18時00分~19時30分
場  所:大阪体育大学同窓会館(アネックス)4F研修室1
対  象:大阪体育大学学生及び教職員ならびに浪商学園教職員、一般の方
申  込:こちらからお願いいたします
会  費:無料
内  容:
エキセントリック (伸張性)筋収縮は、筋力より負荷が大きい場合に生じる。力—速度関係が示すように、エキセントリック筋収縮で発揮できる筋力は、アイソメトリック(等尺性)やコンセントリック(短縮性)筋収縮よりも大きい。また、最大下の筋力発揮が繰り返される運動では、エキセントリック筋収縮が主となる運動(例えば、椅子にゆっくり座る)はコンセントリック筋収縮が主となる運動(例えば、椅子から立ち上がる)に比べ、代謝的負担が少ないが、認知的負担は大きい。さらに、遅発性筋肉痛や長時間にわたる筋力低下などを特徴とする筋損傷は、エキセントリック筋収縮でより起きやすい。しかし、筋損傷は容易に予防、軽減できる。エキセントリック筋収縮を中心とした運動トレーニングによって、効果的に筋力が高まったり、歩行能力やバランス能力が増したり、インシュリン感受性が高まったり、血中脂質動態が改善したりする。したがって運動処方ではエキセントリック筋収縮をもっと強調すべきではないかと考えている。講演では、演者の30年間のエキセントリック筋収縮研究のこれまでと現在を概説し、今後を展望する。

【野坂 和則(NOSAKA Kazunori)氏プロフィール】
エディスコーワン大学 医科学・健康科学部運動スポーツ科学 教授

1984年横浜市立大学助手、同大学で博士号(医学)を取得後、
1989−1991年マサチューセッツ州立大学研究員としてエキセントリック運動に伴う筋損
傷の研究を行う。
1992年横浜市立大学講師、1997年横浜市立大学助教授を経て、
2004年より、世界トップレベルのスポーツ研究を行うオーストラリア・
エ ディスコーワン大学(ECU)大学准教授となり、2009年より、
同大学の運動健康科学部の教授を務める。

専門とする研究分野は筋生理学。運動によって誘発される遅発性筋肉痛や筋痙攣のメカニズムと予防・対処法などを主要な研究テーマとする。医科学・健康科学部の運動スポーツ科学部門ディレクターとして研究・教育を行い、エキセントリック運動に伴う筋損傷研究の世界的権威として260件を超える学術研究論文を発表している。

2008年 Vice-Chancellor’s Award “Excellence in Research Supervision 受賞
2012年 Vice-Chancellor’s Award “Excellence in Research 受賞

近著は「ゆ~っくり座れば、一生歩ける!」(日本文芸社、2019年6月28日)

 

 

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