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2020.02.10

2019年度JBA女性コーチカンファレンス2020で女子バスケットボール部監督 村上講師が登壇。

 2020年1月25日に、JBA(日本バスケットボール協会)女性コーチカンファレンス2020が法政大学第二中・高等学校で開催、本学女子バスケットボール部監督で、本学体育学部の村上なおみ講師が、同カンファレンスの第3部パネルディスカッション「女性コーチを取り巻く現状」で登壇しました。

 本カンファレンスは、バスケットボールが女子・女性競技者の数が多いにもかかわらず女性コーチが少ない現状に対し危機感を抱き、日本バスケットボール協会(JBA)指導者養成部会が主催した研修会で、JBA初の取り組みとして、「1.女性コーチのロールモデルと出会う」「2.女性コーチが直面する課題を共有する」「3.様々な女性コーチとつながる」を目的に開催されました。

 パネルディスカッションでは、村上監督の他、Wリーグ(バスケットボール女子日本リーグ)から藪内夏美(日立ハイテク クーガーズ ヘッドコーチ)氏、女性で男性チームをコーチングする石戸聡恵(流通経済大学付属柏高等学校 男子バスケットボール部 ヘッドコーチ)らが登壇、
(1)キャリアの気づき方
(2)現在感じる課題
(3)選手との接し方
(4)今後女性コーチがさらに活躍するには?
の4つの話題でディスカッションが行われました。

 村上監督は、「キャリアの気づき方」について、自身のキャリアが、前監督で恩師である中大路 哲 本学名誉教授からの打診で、本学女子バスケットボールのアシスタントコーチからはじまったことを紹介。
 学部時代は、教員をめざし、運動部活動でのバスケットボールの指導をすることは想定していたが、まさか、学部生を修了して即、専業コーチから自身キャリアがはじまることは予想もしておらず、そのような仕事があること自体に驚いたエピソードを披露しました。
中大路前監督からのアシスタントコーチ打診の契機は、「学年内や監督とのコミュニケーションの中から自然と話が生まれた。」と振り返りながら、最近になり前監督から「バスケットボール界で少ない女性コーチになって欲しい、という期待から声をかけた。」と打ち明けられ、さらに驚いたことを吐露していました。
また一人目の出産時は是非、生みたいという希望が強かったが、二人目となる今回を迎えるにあたり、大変葛藤があっということでした。
 「コーチ・大学教員・母親の三役をどのように対応しているのか?」という問いには、「時間に追われる毎日なので、物事の優先順位を決めることを大切にしており、できることと、できないことを整理して、できることに注力し、できないことを周囲に依頼するようにし、そのための環境整備にしっかり取り組んでいる。」と回答していました。

 「現在感じる課題」として、「“伝統校を引き継いだ。”という重責を感じている。」ことを述べ、アシスタントからヘッドコーチになった時点で「アシスタントコーチとヘッドコーチが全く異なる」ことも痛感、「ヘッドコーチは、自身で決断をしないといけないというのが最も重要な違いである」と語っていました。
「悩んだ時の相談相手はいるのか?」という問いに対し、相談する時間はなかなかとれるわけではないが、夫が大学指導者なので聞いたり、また恩師である中大路前監督に相談したりしているということでした。

 「選手との接し方」について、「(現在の学生選手は)自身の向上には関心があるが、他の選手への興味・関心が薄い学生が多いく、チームとして構成していくことが難しい。」と指摘する一方で、女子チームで同姓である選手とは「一人の大人として接しながら、個々の選手の気づきを促し、不明な点を把握することに努めながら、本人とのコミュニケーションを重視している。」ということでした。
「大学を背負ってくれる選手の育成・強化を目指し、ひとり一人が、大阪体育大学を代表する選手となって欲しい。」と後進でもある後輩に対しての期待を強調していました。

 最後の「今後女性コーチがさらに活躍するには?」という問いには、「自分の環境づくりだけでなく、その為の周辺の環境づくりにも携わり、自身の経験を通じて、(女性コーチが躍進できる環境に)変えていける流れがつくりたい。」との展望を力強く語っていました。

本カンファレンスには、地域のミニバスケットボールの指導者から元日本代表選手を始めとする歴代のトップリーグプレーヤーたちも多数参加、グループワークなどもあり、終始、活発な意見交換が交わされていました。当日の様子はこちらでも掲載されています。

なお、本カンファレンスには、本学から村上監督の他、本学女子バスケットボール部OGで、2007年度から2010年度までデンソー・アイリスにて活躍し、2011年から同部でアシスタントコーチを務める三根 由香理さんも参加していました。

大阪体育大学女子バスケットボールについてはこちらをご覧下さい。

 

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